名字の言 人生にムダは何一つない
2022/06/02
名字の言 人生にムダは何一つない 2022年5月31日
アンパンマンの原作者・やなせたかし氏の詩「ぼくの道」にある言葉。
「他になんにも方法がない 一足とびにあそこへいけない」。
“あそこ”とは漫画家としての成功を指す。40代当時、全く売れなかった。
先が見えない中で、テレビ番組の脚本や舞台美術など多くの仕事をこなした。
54歳で絵本『あんぱんまん』を出版。
後年アニメ化され、コンサートが催されると、かつての経験が生きた。
「人生にムダなことは、何一つありません」と語る(『何のために生まれてきたの?』PHP研究所)。
ある壮年部員は、中学時代から始めた剣道を大学進学後も続けようとした。
だが、実家の経済苦を理由に断念。
落胆する彼に、学生部の先輩が語った。「必ず意味がある」。
ある日、彼はアルバイト先の常連客から「知人の会社で働かないか」と声を掛けられた。
きっかけは「いつも深々とあいさつしているから」。
さらに後年、取引先の会社の関係者から“剣道教室で教えてほしい”との依頼が。
彼はあの日の先輩の励ましを心から実感した。
積み重ねた努力が、望んだ結果をもたらすとは限らない。
だが、努力なくして道が開けることはない。
地に足を着けて進む。
その一歩が、全てを意味あるものに変えていく。(子)