名字の言 竹が成長するスピードの秘密
2022/05/21
兵庫県を訪れた際、旬のタケノコとサンショウのつくだ煮を食した。
シャキシャキとしたタケノコの食感と、サンショウの香りが見事に調和し、ご飯が進んだ。
タケノコとは、竹の地下茎から出てくる若芽のこと。
地上に顔を出すか出さないかの時に掘り出すのが、一番の食べ頃。
薄い皮に幾重にも覆われているのは、イノシシなどの外敵から身を守るためのようだ。
竹の成長は早く、ピーク時には1日1メートル以上伸びた記録も。
その秘密は「節」にある。
一本の竹には約60個の節があるといわれるが、その一つ一つの節に成長点があり、それらが“同時に”成長するのだ。
それでいて倒れないのは地下茎でつながっているからである。
人間社会も同じだろう。
立場や状況などは人それぞれ異なる。
それでも心を一つにして同じ目的に立ち、一人一人が時を逃さずに行動することで、全体として天を突く勢いで真っすぐに成長できる。
信仰の世界で言えば、異体同心の前進である。
矛盾するようだが、異体同心の前進のためには「たとえ一人になっても私は進む」という「一人立つ」強さが不可欠となる。
竹のようにしなやかに、一人一人が強く、支え合う。
そこに真の団結が生まれ、勝利の快進撃につながる。(川)