君たちは若き創価の「知恵の柱」 価値創造の光を使命の舞台で
2022/03/19
池田先生がローマクラブの創設者ペッチェイ博士と対談(1981年6月、イタリアのフィレンツェで)
75年5月以来、二人の出会いは5回にわたり、語らいは対談集『21世紀への警鐘』に結実した
創価大学・女子短期大学卒業式への池田先生のメッセージ
一、わが誉れの創価大学48期生、短大36期生、ならびに通信教育部の皆さん、さらに大学院生、そして世界各国・各地域の尊き留学生の皆さん、コロナ禍等の艱難の冬を越え、誇り高き青春凱歌の卒業、誠におめでとう!
本日、授与される栄光の学位記を、どうか、共に試練を勝ち越えてきた、ご家族と分かち合ってください。皆さんとご家族が、いよいよ未来へ「学の光」に包まれ、何ものにも負けず勝ち栄えていく証しだからであります。
幾重にも心を砕き、一人一人の大学生活を支え励まし続けてくださった教員の先生方、職員をはじめ関係者の方々、本当にありがとうございます!
一、私が、20世紀最高峰の歴史学者トインビー博士と対談を開始したのは、1972年、創価大学開学の翌年であります。以来50年、世界の知性との対話に全て創大創立者として臨んできました。文明と文明を結ぶ橋を架け、人類の未来を照らす普遍の英知を、不二の君たちに託すためであります。
トインビー博士のご紹介で語らいを重ねたローマクラブ創設者のペッチェイ博士と論じ合ったビジョンを、今日は改めて申し上げたい。
すなわち、今こそ、地球環境の緊迫した状況を十分に踏まえた「新たな生命の哲学」を構築し、平和と非暴力を根底とした「知恵の柱」を確立することだ、と。
そして博士と私は、どんなに困難な時代にあっても、決して打ちひしがれない希望がある。それは、一人一人の人間が、いまだ開発されていない学習能力や人間性、創造性、団結力など最も奥深い資質を、「人間革命」によって発揮することだ。そこにこそ、人類の幸福を勝ち開く逆転劇があると一致しました。
この理想へ断固と不屈の挑戦を貫いていくのが、我らの大連帯なのであります。
勇気・誠実・忍耐で自身の足元から世界市民のネットワークを
一、皆さん自身が、これから躍り出る使命の職場で、地域で、社会で、若き創価の「知恵の柱」として、胸を張って生き生きと逞しく価値創造の光を放ってください。
そして、皆さんに最大の信頼を寄せる善意の民衆と心を一つに、「人間革命」のパイオニアとして、自らの足元から平和・文化・教育の世界市民のネットワークを、勇気に燃え、誠実に忍耐強く、創り広げていただきたいのであります。
アフリカの環境の母マータイ博士は、あの大らかな笑顔で語られました。“何かを変えたいならば、自分自身から変えましょう! 未来は、今この時から生まれます”と。
最後に、創立50周年を堂々と飾ってくれた皆さん方に満腔の感謝を込め――
艱難に
勝る教育
なきゆえに
賢者の君たち
凱歌の大道征け
と贈ります。
私の無上の宝である皆さんの健康と幸福、友情と和楽、そして何があっても負けじ魂光る希望と勝利の人生を、私は妻と祈り抜いてまいります。お元気で!(大拍手)